暑さ寒さも彼岸までと言いますが、今週からぐっと涼しくなり心地よい気温となってきました。
猛暑を超えて酷暑だった今年の夏も、ようやく終わりそうですね。
酷暑のため、日中に出歩くのも憚られたため、夏の風物詩のなかでも花火を楽しんだ方も多かったのではないでしょうか。
かくいう私は、暑さに気力を奪われ、テレビの前で花火を楽しみました…
花火は打ち上げ時に導火線に火がつき、空中で火薬に引火することで、夜空で大輪を咲かせています。
その鮮やかな色は、「炎色反応」として知られていますよね。
中学や高校の化学で扱われており、懐かしいなぁと感じます。
火をつける金属によって、炎の色が変わるというもので、例えばリチウムは深紅、カリウムは淡紫、カルシウムは橙赤、ナトリウムは黄色など、(もう忘れましたが)暗記したこともありますよね。
花火以外にも、金属が照明に利用されているものがあり、建築、土木に関わるものだと、「ナトリウムランプ」というものがあります。
主に、トンネルなどで使用されていたもので、オレンジっぽい照明です。
最近はあまり使われなくなっているとのこと
この照明がトンネルで使用されていた理由は「視認性が良い」ということなのですが、その反面、肌に当たると「肌が死んでいるように」見えるという特徴があります。
ナトリウムランプには、赤、緑の光線は含まれていないそう。それも「肌が死んでいるように」見える一つの理由となっているのでしょうか。
照明の色味は、建物の印象を大きく左右します。
伊勢原の中古ビルですが、改修前の夜間の様子はこんな感じでした。
緑に光る照明の片方が球切れしているというのもコワい…
かなり雰囲気がありますね…
白色の中でも緑の光線が強いと、写真で緑に映るという現象が起きるのだそう。
この大きな照明を撤去し、足元や天井に照明を分散。
照明の色味は、光線のバランスも良い電球色としました。
植栽も加え、外壁も綺麗に塗装し直しています。
改修後の夜間の写真はこちらになります。
かなり雰囲気が変わりました!
また、2Fエントランスでは檻のようになっていた階段室の柵も改修し、パネルを新設しました。
■before
この建物は、バルコニーや階段室などにパンチングメタルが多用されています。
既存との調和をはかるため、階段室の新設パネルではパンチングメタルを採用しました。
足元のタイル割を引用し、3種類のパンチングメタルを組み合わせたデザインとなっています。
■after
3種類のパンチングメタルは、それぞれ所在する伊勢原からデザインしています。
伊勢原の水などをつくりだし、古くから信仰の対象であった「大山」および丹沢山地の山並みをイメージした「ヘリンボーン」
大山の古名「阿夫利山」のおおもとの字「雨降山」より、雨が降る様子をイメージした「長孔」
地上に雨が到達したときに見える雨粒をイメージした「丸」
これら3つのデザインを、床のタイル割と合わせ組み合わせました。
このデザインを簡略化し、階数サインにも応用しています。
建物全体もクリーニングを行い、綺麗になりました。
住戸からは、周囲の建物に邪魔されることなく大山をはじめとする丹沢や、湘南方面も臨めます。
ご興味のある方は、是非お問い合わせください。
えっちゃん