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まなたびinシドニー

category: others
2025.06.03

「まなたび」inモンゴルから約1年、今年のシマダグループの「まなたび」はオーストラリアのシドニーに行ってまいりました。

 

「まなたび」とはシマダグループ流の社員旅行のことで「学び」と「旅」をかけ合わせた造語です。

 

今回の「まなたび」に参加したシマダグループ一同は日々の業務から離れ、異なる環境で学びと交流を深めることで、多くの気づきを得る機会となりました。

今回のブログでは、その研修旅行の様子や成果を一部ご紹介させていただきます。

 

まずは簡単にシドニーのご紹介です。

シドニーは、東京を基準に見ると南半球のオーストラリア東海岸に位置し、日本から南へ約7,800km離れた場所にあります。

季節:シドニーでは5月下旬は秋にあたります

気温:日中(18~21℃程度)夜間(10~13℃程度)

時差:日本より1時間早い (+1時間)

移動時間:9時間半~10時間程度

文字情報だと伝わりづらいかもしれませんが、訪れたシドニーは「晴れの日はからっとしていて寒くも暑くもない」という理想的な気候でした。

シドニーは日本人からの移住者が多く、その数はアメリカ、中国に次いで第3位です。約9万人が移住しているそうです。また、ワーキングホリデーの滞在地としても人気です。

シドニーを訪れると、気候や都市と自然のバランスがちょうどよく生活のし易さを感じました。

 

ご存じの方も多いと思いますがシマダグループでは多岐に渡る事業を展開しています。

今回は、「建築」、「不動産」、「サービス」、「介護」の4つに分かれて研修を受けてきました。

シマダアセットパートナーズでは主に建築と営業で分かれ「建築」と「不動産」の研修に参加してきました。その一部をご紹介します。

研修内容は各研修メンバーと考え、シマダグループの東京トラベルパートナーズのメンバーが現地と調整しアレンジしてくれます。

 

【建築研修】

前半:「世界で活躍する日本人建築家の話を聞こう」

シドニーで活躍している日本人建築家は数多くいらっしゃいますがその中でもシドニーだけに留まらず世界各国でプロジェクトを行っている髙田浩一さんに実際のプロジェクトみせていただいた後にレクチャーをしていただきました。

 

Infinity(インフィニティ):ホテルと分譲マンションの複合施設です。とても目をひく造形の一方で、この大きく空いた穴から自然の風を通して換気することでビルを冷却しすることができるらしく、夏場でもエアコンを使う日は4、5日ほどだそうです。

その後、髙田さんのオフィスでレクチャーを受けました。シドニーを拠点にした理由が都市と自然のバランスがとても良いと感じたからとおっしゃっていた髙田さんのオフィスにはエアコンが一つもないそうです。日本の(特に東京の)オフィスでは考えづらいです。

また、ニューヨークで建築を学び各国で建築をつくっている髙田さんの考え方は、人間の原始的な部分に直接訴えかけるような力強さを感じました。我々のようなディベロッパーですとつい効率や数字にとらわれがちですが、全体に対する原始的発想から建築をつくるプロセスは聞いていてとてもわくわくしたと同時に設計に対する好奇心を思い出させてくれた気がします。

午後:「やっぱり有名建築がみたい」

シドニーというと多くの人がイメージするのが「オペラハウス」ではないでしょうか。

建築を勉強していない方でもシドニーと言われるとイメージすることができる建築だと思います。今回参加したメンバーの中にもオペラハウスの中を見学したことがないメンバーがいたので見学してきました。オペラハウスの完成は1973年です。そこから約50年経ちますが、いまだシンボルとしてシドニーのまちに健在です。周辺には観光客や散歩をしている地元の人々などであふれていました。オペラハウスの設計は、デンマーク出身のヨーン・ウッツォン(Jørn Utzon)です。まだ駆け出しだったウッツォンが約230作品のコンペ案から選ばれこの建築が完成しています。コンペの内容や複雑な造形がどのような技術によって成り立っているかなどガイドさんの説明を聞きながら理解を深めました。

 

少し話がそれますが、オーストラリアでは大きいプロジェクトはほとんどがコンペによって設計者が選定されます。それは、民間企業などのプロジェクトも同様です(前半の髙田浩一さんのInfinityもコンペだそうです)。これは完全に私見となりますが、日本の大規模マンションや商業施設は一部コンペであることはありますがまだまだ少ないと思います。

シマダグループも規模は小さいですがコンペを開催しより多くの建築家・建築設計者と一緒に建築をつくっていけたらより一層発想が広がるかもしれないと感じました。

 

その後は、日本の積水ハウスが手掛けた「One central Park」に行ってきました。

大規模再開発ですが、商業施設のエントランスは密林を思わせるような大量の植物で覆われています。「再開発」という言葉を聞くとどうしても人工的で整いすぎたような開発をイメージしがちですが、建築と自然、そして周辺環境がうまく融合した再開発になっていました。このプロジェクトは2015年には民間企業として初めて「Best Innovative Green Building-MIPIM」 (革新的かつ環境に配慮した世界最高の建築賞)世界最高賞を受賞しています。

日本企業である積水ハウスが受賞したことは嬉しいと思うと同時に日本でのプロジェクトとの差に少し気分が下がりました。日本もこういった世界から評価されるプロジェクトが多く生まれると生活がより豊かになるのではないかなと思いました。

他にも様々な建築を見に行きましたが長くなりそうなのでここでストップします。

 

次は【不動産研修です】

 

前半:「戸建分譲地から街づくりの現場を見てみよう」

年2,000件の販売実績あるオーストラリアでも有数の建設会社「クリエーションホームズ」の宅地分譲地を見学しました。

まず驚いたのは開発の規模感です。

日本でよく見る数棟単位ではなく、数十棟・数百棟単位で開発が行われており、宅地分譲後に大型のショッピングモールや学校の誘致も決まっており、一つの街づくりの現場を体感しました。

シドニー市内からは車で一時間の元々は原生林の生える森が整地をされて、街になる様は壮大でした。

後半:「オーストラリアの分譲マンション市場を見てみよう」

広大な土地を持つオーストラリアでも日本のように分譲マンションという概念はあり、昨今の住宅供給不足の煽りを受けて、シドニー郊外では活況に分譲マンション建築が行われています。

見学させて頂いたのは、日系企業の積水ハウス系列会社の「セキスイハウス オーストラリア」でした。2009年にオーストラリアに進出して以来、クイーンズランドとニューサウスウェールズを中心に事業を展開しています。

今回見学したのは、計6棟の分譲マンションが計画されて建築予定の内の一棟を内見しました。

感想としては、やはりセキスイハウスの建築物という事で日本の分譲マンションと趣が近いといった印象です。

もちろん広さやベッドルームの室数といった考え方は、日本よりも大きいものでしたが、細部には日本のような細かい気づかいが感じられました。

セキスイハウスのモデルルームの中に果樹があり、こちらは元々農園だった土地を今回の分譲地にしたという事もあり、その当時の果樹を残してあるとの事でした。

4泊6日のまなたびを通してシマダグループの様々なチームが刺激のシャワーを浴びたくさんのことを学ぶことができました。

(もちろん)勉強だけではないシマダグループです。様々な人との交流の場でもある「まなたび」では普段あまり会わないメンバーとの交流も深めることができました。

来年はどこに行くのかなあ

くま/澤 うより